①森のなかの中学校へ🌲
その日、私は憔悴しきっていました。
幼稚園での任期を経て別の仕事をしていたのですが、そこでパワハラなるものを受け、命からがら逃げてきたところでした。
やめちゃった…
これからどうしたらいいんだ…
とりあえず派遣の登録にでも行くか…と、車を走らせました。
就職氷河期で正社員の仕事がありませんでした。
信号待ちで止まりふと左を見ると、教育事務所がありました。
保健室の仕事を紹介してもらえると思い、立ち寄りました。
そこで、私の再起が始まりました。
事務所の人は地図を広げ「2カ月だけ今すぐ引越しできるなら行ってほしい中学校がある」といいます。
見るとそこは毎週のように遊びに行っている、森のなかにある知り合い宅のそばでした。
若く独身だった私は二つ返事で受けました。
どの地域にも教員住宅なるものがあり破格で住めることを知っていたし、あわよくば知り合い宅に泊めてもらえるかもと思いました。
案の定、教員住宅にいる虫のでかさに負け、村をあげて草刈りしてもらったにも関わらず一泊もせずに心よく声をかけてくれた知り合い宅に居候することになりました🏡